医者にかかることを 看病 といい、文字どおりには「病を見る」です。患者にも医者にも同じ動詞を使います。我去看病 なら「診てもらいに行く」、医生给我看病 なら「医者がわたしを診察する」。症状、病気、事故は 健康と病気 のページにあります。このページは、治療を受けると決めたあとの患者についていきます。
中国では、町のかかりつけ医に行くことはまずありません。いきなり病院、医院 「医の庭」へ行き、最初の関門は窓口です。挂号 、文字どおりには「番号を掛ける」⟶ 受付をして診療科を選ぶこと。ですから、自分が一般の内科 内科 「内側の科」にかかるのか、外科 外科 「外側の科」にかかるのかを、自分で見きわめなければなりません。今ではすべてスマートフォンで済みますが、北京の大病院の前にできる行列はいまも有名です(名医の診察券は数分でなくなります)。
外国人にとってもうひとつ驚くのが点滴です。输液 「液を運ぶ」、くだけた言い方では 打点滴 。長いあいだ、ただの風邪にも点滴が打たれ、広い部屋いっぱいに、頭の上に袋をぶら下げた患者が座っていました。保健当局は十年ほど前からこの習慣を抑えようとしています。小さな町で今どうなっているのかは、わたしにはわかりません。
中国医学 中医 は、店先に追いやられた珍しいものではありません。専門の病院があり、「西洋式」の病院の多くにも 中医 の科があります。そもそも西洋でいう「アキュパンクチャー」は、半分しか言っていません。针灸 は、日本語の「鍼灸」と同じく 针「はり」+ 灸「きゅう」、つまり皮膚の近くでもぐさを燃やす技法です ⟶ 二つの技術を、ことばは分けていないのです。そして 药 「薬」という字は、上に草かんむり 艹 を載せています。最初の薬は植物だったのです。
中国医学の医者は 望闻问切 、つまり見る、聞いて嗅ぐ、問う、脈をとる、の四つで診察します。闻 が「聞く」と「嗅ぐ」の両方を意味することに注意してください(五感 のページで触れています)。一方で、うまく訳せない概念もあります。上火 「火が上る」は、口内炎、吹き出もの、喉のひりつき、ひどい不機嫌のどれをも指し、原因はほぼいつも同じ、辛いものや揚げものの食べすぎです。「のぼせ」とも違い、ぴったりの訳語をわたしは知りません。治すには 凉茶 「涼しいお茶」という薬草茶を飲みます。
成語では、华佗 は後漢末の伝説的な名医で、ある人を 华佗再世「華佗の再来」と呼ぶのは、医者への最高のほめことばです。日常では、你吃错药了吧 「薬を飲みまちがえたんじゃない?」が「頭、大丈夫?」という意味になります。お医者さんには言わないように。
ページのどの漢字をクリックしても、筆順が一画ずつ表示され、矢印が運筆の向きを示します。
使い方:どの語にもレベルがついています。① は基本、② はよく使うもの、③ は細かいもの。まず ① から始めてください。それだけでも、病院でなんとかやっていけます。▶ のボタンで発音が聞け、漢字をクリックすると筆順が開きます。
医者にかかる、病院で
医者
病院
お医者さん(話しことば)
看護師
医者にかかる
どこが痛いですか
受付をする(番号札をとる)
検査する;検査
注射をする
入院する
退院する
歯医者
健康診断
手術
病気休暇をとる
診療所
外来(入院なし)
病室
内科(一般診療)
外科
小児科
体温をはかる
血圧をはかる
血液検査をする
レントゲンを撮る
診断
カルテ
手術する(話しことば)
点滴
ワクチン
医療保険
主治医
臨床検査
麻酔
再診
転院する
集中治療室
医師と患者の関係
薬と薬局
薬
薬を飲む
薬局
風邪薬
一日三回
食後
西洋薬
ビタミン
マスク
薬を処方する
処方箋
錠剤
カプセル
水薬、シロップ
軟膏
痛み止め
解熱剤
抗炎症薬
添付文書
副作用
期限切れの
体温計
絆創膏
包帯
消毒する
抗生物質
市販薬(処方箋不要)
用量
睡眠薬
目薬
中国医学
中国医学;中医の医者
中国の生薬
西洋医学
マッサージ
煎じ薬を飲む
薬が苦い
経験豊かな年配の中医
鍼灸
鍼を打つ
吸い玉をかける(カッピング)
脈をとる
薬草
薬を煎じる
「火がたまる」(のぼせ)
補う、滋養をつける
陰陽
気、生命エネルギー
高麗人参
クコの実
推拿(中国式の手技療法)
かっさ(皮膚をこする療法)
「涼」の薬草茶
五行(木・火・土・金・水)
経絡
ツボ
中医の四つの診察法(四診)
舌苔
「冷え」の体質である
湿気(体内の)
食養生
体の調子を整える
『本草綱目』
『黄帝内経』
成語とことわざに見る治療
良薬は口に苦し
症状に合わせて薬を出す;的確な手を打つ
薬がたちまち効く
神の手をもつ医者
死にかけた人をよみがえらせる
死にゆく人を救い、けが人を助ける
病を隠して医者を避ける
華佗の再来(名医)
医術で世を救う
どんな薬にも毒がある
日常のことばに残る医学
火薬(「火の薬」)
補習授業
補足する
狙いを定める、対象にする
前もって注意しておく
薬を飲みまちがえた?(どうかしてる?)
後遺症
よい処方、解決策
救いようがない
きっかけ、引き金
例文
どこが痛いですか?頭が痛くて、少し熱があります。
今日の午後、病院へ診てもらいに行かなければなりません。
この薬は一日三回、食後に飲んでください。
まず受付で手続きをして、ここでお待ちください。
先生、注射をしますか?
薬局は病院の隣にあります。
彼は入院していて、来週退院します。
中医の先生と西洋医学の先生、どちらに診てもらいたいですか?
先生が風邪薬を出してくれました。
まず看護師さんが熱をはかります。
毎年、健康診断を受けたほうがいいですよ。
先生に、まず血液検査をして、それからレントゲンを撮るように言われました。
手術はうまくいき、回復もとても早いです。
薬を飲む前に、まず添付文書を読んでください。
この薬は期限が切れているので、飲まないでください。
辛いものを食べると「火がたまり」やすい、と考える中国人は多いです。
彼は腰が痛くて、週に一度、鍼に通っています。
年配の中医は彼女の脈をとり、家で薬を煎じるように言いました。
良薬は口に苦くとも病に利あり、忠言は耳に逆らえども行いに利あり。
中国医学の診察は、四診にもとづいて行われます。
どんな薬にも毒はあります。むやみに飲まないでください。
抗生物質は軽い気持ちで飲むものではありません。医師の処方に従ってください。
手術の前に麻酔をかけますから、何も感じませんよ。
先生によると、彼は舌苔がとても厚く、体に湿気がたまりすぎているそうです。
この先生は腕がとてもいい。みんな「神の手」だと言っています。


